
繊細なチェーンや甘ったるいハート型のチャーム、オモチャのような宝石は、この秋のファッションにはアウト! この際、引き出しの奥に片づけてしまいましょう。 昨年もジャラジャラしたネックレスや、ハードなチェーンやブレスレットは人気でしたが、今秋、デザイナーたちが掲げるコンセプトは、"より大きく、より大胆に、よりカッコよく"。まるで鎧のようなジュエリーは、弾丸さえ止められそう。
イタリア人デザイナーのフランチェスコ・スコーナミーリョは、モデルのウエストから首までをギプスのようなもので包み、ミリタリースタイルのコートからのぞかせる着こなしを紹介。一方ジバンシィのリカルド・ティッシは、メリケンサックのような指輪やスタッズ付きのブレスレットを披露(上記写真)。そしてアレクサンダー・マックイーンは、車のホイールキャップとマフラーをそれぞれ帽子やイヤリングにして、ファッションショーで使用しました(その他にランプシェードや車のフィルターなども登場)。
このようなファッションが登場した背景には、渦巻く金融不安や新型インフルエンザの発生といった、さまざまなマイナス要因が影響しているとか。強い防衛本能がファッションとなって表れているのかもしれません。とは言っても、かつて拷問で使われた道具に似たアクセサリーや、拘束具のようなチェーン、いかにも怪しげな儀式で使われそうなデザインを見ると、デザイナーたちが殺気立っているようにも思えます。しかし、このようなハードなアクセサリーは急にファッション界に現れたわけでも、注目されたわけでもありません。ニューヨークではここ数年、特にファッショナブルな人たちによって、すでに身につけられていたものでした。
おそらく最も早くこのファッションに目をつけたのは、昨年アレクサンダー・ワンのファッションショーでボディ・ジュエリーのブランドLow Luvを発表した、モデルのエリン・ワッソン。Low Luvは人気を博したものの、同様にボディを覆うチェーンやレザーを使用したコレクションを2007年以来発表し続けていたジュエリーブランドBliss Lauに、盗作疑惑をかけられ争うハメになりました。とにもかくにも、今や、Armor Jewelry(ジュエリーの鎧)とも呼ばれるボディ・ジュエリーを扱うブランドは、数え切れないほど立ち上がっているのです。
ファッションデザイナーたちはこの動きに乗って、今秋のファッションに勝負をかけたのかもしれません。何しろタフなイメージが加わったのはジュエリーだけではありません。バッグにしても、ブーツにしても、メタルのスタッズが付いているものが数多く発表されているのです。
皆さんもハードなアクセサリーを手に入れて、タフな女性を演出してみては? でもその時は夫や恋人に、むやみに近づかないよう警告しておきましょう。